知識を身につけることが重要であると訴えた

福沢諭吉とは、幕末の武士であり、明治時代の思想家、教育者である。当時の日本人としては、かなり大柄な人物であり、1881年(明治14年)7月当時、慎重は173センチ、体重は70.25キログラムと記録に残っている。

西洋文明を著作、学校や新聞を通して日本に輸入した人物である。代表著作には、「学問のすすめ」「西洋事情」「文明論之概略」などがあり、日本を自立できる国にしようと、民間で尽力し、多くの人に影響を与えたのである。

「学問のすすめ」の中の有名な一節に、「天は人の上に人をつくらず 人の下に人をつくらず」というものが存在する。これは、人はみな平等であるという意味であり、日本にいち早く西洋の文化や考えを伝えた。福沢諭吉は、学問の大切さを説いた教育者である。

およそ150年前、開国とともに、日本には西洋の文化が一気に流れ込み、横浜や神戸などには、外国人の姿も目立つようになった。その横浜を訪れた諭吉は、西洋文化を学ぶためには、英語を習得する必要があることを悟るのである。

いち早く英語を勉強した諭吉には、咸臨丸でアメリカに行ったり、ヨーロッパの使節団に加わるという、大きなチャンスが訪れるのである。

帰国後に、福沢諭吉は、「西洋事情」を出版し、自分の目で見た西洋の様子について、10巻にわたり詳しく記したのである。この西洋事情には、政治や議会など国の基本となる仕組みをはじめ、学校や新聞、病院といった西洋のさまざまな文化が、紹介されている。

1858年、福沢諭吉は、私財をつぎ込み、塾を開くのである。この塾が、のちの慶応義塾大学なのである。この塾には、諭吉の理念の通り、身分に関係なく学問を志す人たちが集まり、教育を受けた。

前述したように、「学問のすすめ」の中での有名な一節以外にも、「一身独立して一国独立する」と説いている。人間はみな平等であり、それぞれの国民が自立してこそ、国は独り立ちする。そして、それぞれの国民が自立するためには、学問でさまざまな知識を身につけることが重要であると訴えたのである。

現在の1万円札の肖像は、福沢諭吉である。福沢諭吉の1万円札の発行開始は、1984年(昭和59年)11月1日である。ちなみに、その前の1万円札の肖像は、聖徳太子なのである。2004年(平成16年)11月1日から、5千円札は樋口一葉、千円札は野口英世に変更されたのであるが、1万円札に関しては、福沢諭吉のままである。