日本で大きな功績を残した人物がモデル

毎日の生活を送る上で、紙幣は必ず目にして使うものである。現在日本には1000円札、2000円札、5000円札、10000円札の4種類の紙幣があり、それぞれに描かれているものが違っている。紙幣には有名な歴史上の人物が描かれている。

1000円札と5000円札は数年前にデザインが変わり、それに伴って描かれている人物も変わった。

紙幣に描かれる人物は殆どが男性であるが、これは女性よりも男性の方が髭を生やしているなどして絵が複雑になるため、偽造防止に役立つからである。

これは外国でも同じで、更には、若者よりもシワなどの多い高齢の人物が選ばれる傾向にある。日本では、昔から歴史上でもかなり大きな功績を残した人や誰もが知っている人物が選ばれてきた。昔は500円札に聖徳太子が使われたり1000円札に夏目漱石が使われたりしていた。

近年の新札発行の際には、10000円札の人物が変更されなかった。この人物は「福沢諭吉」である。福沢諭吉は蘭学者や教育者として多くの人が認識している人物である。

教育者としてはかなり有名であり、彼の著書である「西洋事情」や「学問のすゝめ」は誰もが知っている作品となっている。また、今の慶應義塾大学の創設者としても有名で、更には現在の専修大学や一橋大学の創設にも尽力していた。このような様々な功績から彼が教育熱心な人物であったことが伺える。

福沢諭吉と言えば教育と言うイメージが強いが、創設に尽力したのは大学だけではない。今の東京大学医科学研究所の前身である伝染病研究所の創設にも尽力している。

伝染病研究所は、ドイツから帰国した北里柴三郎の能力を生かすための機関として福沢諭吉が資材を投入して作った施設である。

この施設ができたことにより、北里柴三郎は自身の能力を存分に発揮することができるようになり、その後の日本の様々な研究にも役立てられた。

ここから、福沢諭吉は他人が持つ能力や技術、知識の高さをしっかりと認識し、それを生かすためならどんなことでも惜しまないという性格の人物であったと考えられる。

この研究所も含め、福沢諭吉に関連する施設によって数多くの学生や研究者の学問に役立っているため、最初は一人の研究者を助けるための行動であったとしても、その根底には学問へ貢献したいという思いがあったことが推測できる。

このほかにも数々の功績があることから、長期にわたって紙幣に描かれるだけある人物だと言える。